告白 1&2‐synchronize love‐

やっぱり似てるんだ。

でも、重要なのはそこじゃない。


「帰ってきたって、いま深田恭一はどこにいるの」


バンドを辞めて、何をしてるのか。

どうしてあたしの前に、直接姿を現さないのか。

こんなふざけたことをしておいて、一発殴ってやらないと気が済ない。


「美緒ちゃん。その答えは、あの手紙に書いてなかった?」

「手紙に…?」


あの手紙には、日本にはいないって…


「留学……?」


目の前の男が言っていた、あたしの前からいなくなる理由。

それは本物の深田恭一の理由だったの?


「どこに留学したの? アメリカ? ヨーロッパ?」

「だからね、言えないんだってば」

「言いなさいよ。そんなんであたしが納得するとでも思ってんの?」


イラっとして、あたしはテーブルに乗り出した。

矢沢エイジのシャツの胸元をグイッと掴んで、至近距離で睨みつける。

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