告白 1&2‐synchronize love‐
バイト終わりには、前と変わらず三上くんがバイクで家まで送ってくれていた。
あたしがほんのわずかな距離を置いていることに気づいてないはずないのに。
彼は変わらない笑顔を向けて、あたしに合わせてくれている。
「送ってくれてありがと」
三上くんはメットを取らずに頷いた。
「おやすみ。また明日ね」
あたしが笑って手を振ると、三上くんも微笑みながら軽く左手を上げて、バイクで帰っていった。
いつまでも、こうしてはいられないな。
ごめんね、三上くん。
家に入ると魚を焼く良い匂いがしてきた。
「ただいまー」
居間に行くと、食欲をそそられる香りに全身を包まれる。
「お帰り~。早かったわねえ」
キッチンでお母さんが、あたしの遅い夕食の準備をしながらこっちを振り返った。