告白 1&2‐synchronize love‐
「フラれたくせにしつこい男とか思ってんのかな?」
「…なんで話しかけてくるんだろうとは思ってます。ってゆーか、できれば近づかないでください」
「うわっ。いまのはキたな。傷ついた」
コータ先輩は大げさな演技で胸を押さえ、よろけて見せた。
なんだろう…なんだかイライラするな。
「そういう意味じゃなくてですね。また変な噂が立つのは困るんで」
「ああ。俺もさ、そのことで酒井さんに話があってね」
…話?
あたしは歩くペースを落とした。
「話って?」
「いや、失敗したなと思って。まさかあんなに噂になるとはね」
「先輩、目立つから」
「キミもね。だからさ、俺らオトモダチになんない?」
「はい?」
どうしてそうなるの?
この人の思考回路、ちょっと狂ってるんじゃないだろうか。
あたしはまじまじとコータ先輩を見上げた。
もしかしたらこの人は、『恭一』よりも変わっているかもしれない。
思わず顔をしかめた。