告白 1&2‐synchronize love‐

また画面が大きく揺れる。

昔から落ち着きのない男だったんだ、矢沢エイジって。


『はいは~い! 俺も賛成! この曲かなり好きだし、もうちょい長くやりたい!』

『俺も好き』

『そういうワケでさ、キョンキョン。こことこの部分もう一回ずつ繰り返す感じでさ、』

『却下』


メンバー三人の意見を叩き落として、深田恭一は首を振った。


『この曲はこれでいいんだ』

『え~』

『いいじゃないちょっとくらい』

『しつけーな。俺が曲作る代わり、好きにしていいっつっただろうが』


ピックをビシッと画面に向かって突き出す深田恭一。

他メンバーがそろってため息をつく。


『出たよ~、キョンキョンの頑固ブロック』

『せっかくウチの看板になりそうなのに』

『この石頭、カチ割ってやりたいよね』


最後の危険な発言はもちろんハルカさんのものだ。

あの顔ですごいこと言うから、恐さも倍増だよ。

< 704 / 790 >

この作品をシェア

pagetop