告白 1&2‐synchronize love‐
「恭次。このお姉さん、誰かに似てると思わない?」
「誰かって?」
「きょ、恭子さん!」
あたしはギョッとして、慌てて恭子さんを止めにかかる。
急に何を言い出すんだろう。
バレちゃったらどうするつもりだって焦ったのはあたしだけで、恭子さんはあっさりと、あたしの正体をバラした。
「お姉さんはね、恭一兄ちゃんの妹なのよ」
本当にあっさりと、普通の親戚を紹介するみたいに言われてあたしは固まった。
父親が違う兄の、その腹違いの妹なんて。
そんなの小学生が理解できるはずないのに。
理解できても、受け入れられるはずないのに。
それなのに、恭次くんは切れ長の瞳を大きく見開いてあたしの顔をまじまじと見てくる。
「じゃあお姉ちゃん、俺のお姉ちゃんなの?」
胸を、鷲掴みにされた気がした。
それは違う。
そう言おうとしたけど声にならなくて、代わりに矢沢エイジが口を開いてこう言った。
「そうだよ。美緒ちゃんはね、恭次の姉ちゃんなの。美人な姉ちゃんでラッキーだなあ」
こんな時でもこの男はこんな調子なんだ。