告白 1&2‐synchronize love‐
あたしはアイツが何かを隠しているから、気になっているだけなんだ。
本当に、ただそれだけのこと。
それ以上のことなんか、あるはずがない。
「でも…あたしは納得できないよ」
ヒカルはちょっと怒ったように言った。
小さな唇が尖っている。
まったくどこまでも抜けてるんだから。
ヒカルが納得してようがいまいが、関係ないでしょうが。
でもそんなことを言ったらきっと、ヒカルは泣いてしまうから、あたしは黙っていた。
彼女はあたしとちがって優しくて、人の痛みを自分の痛みのように感じることができるコで。
そんな彼女が、あたしは愛しいと思う。
「あたしも、納得はしてないかなァ…」
「当たりまえだよ!」
怒っていいよと言うヒカルに、つい笑ってしまう。
あたしもヒカルのように、自分にも他人にも心から素直になれたなら…。
こんな出どころ不明な痛みを感じることも、なかったんだろうか。