告白 1&2‐synchronize love‐
バイト終了後。
いつも通り店の前で待っていた恭一に、怒りを引きずっていたヒカルが詰め寄った。
「深田さん! ちょっと聞きたいことがあるんですけど!」
「おーヒカルちゃん。こないだ会ったねぇ。一緒に歩いてたの彼氏?」
ヒカル、男と歩いてたのか。
そいえばまた新しい彼氏できたって言ってたっけ。
ヒカルはモテるんだけど、付き合ってもあんまり長く続かない。
たぶん他に本命がいるんじゃないかとあたしは勝手に思っている。
「あたしのことは別にいいんですよ! それより深田さんこそ…」
「ヒカル。やめとこう」
「だって美緒」
「いいから」
「……わかった。でもあたしはやっぱり納得できないからね!」
プンプン怒って恭一を一睨みすると、ヒカルは先に帰っていった。
何だかなあ。
ヒカルがあたしの分もストレートに怒ってくれるから、あたしは怒りとかが湧いてこないな。