告白 1&2‐synchronize love‐
そう考えたら嬉しくて、あたしはひとりで笑ってしまった。
ろうそくに火をつけて、持ってきたお線香を立てながら、自然とあたしはあの歌を口ずさんでいた。
「たぶんキミと僕との関係は―…」
チキチータ。
この歌に隠されていたメッセージを見つけてから、あたしにとってチキチータは宝物になった。
あの日矢沢エイジが教えてくれてなかったら、一生気付かなかったかもしれない。
「もっと近くに落ちたいけれど―…」
あなたはずっと、遠くからあたしに呼びかけてた。
切なげな声で、明るいテンポで、ずっと叫んでた。
「僕からの、不格好な―……」
気付けなくてごめんなさい。
でもいま、確かにあたしの心に届いたから。
周りには誰もいないから歌っていたのに、突然背後から拍手が。
びっくりして振り返ったら、そこには黒いスーツを来た人間離れした美形が立っていた。
腕に赤いバラの花束を抱えて。
それがあまりにも似合いすぎてて、つっこめなかった。