告白 1&2‐synchronize love‐
逆にお母さんはコロコロ表情を変える、話し好きな明るいオバチャンだ。
「美緒。何かあったのか」
「ああ、ううん。学校帰りに知らない男に話しかけられただけ」
「やだ。アンタそれナンパじゃないの~?」
やるわねアンタも、とお母さんがニヤニヤする。
…やめてほしい。
お父さんは納得したのか「何かあったらすぐ言いなさい」と釘をさして、食事を再開した。
二人とも『深田恭一』の名前を知っているような素振りはなかった。
やっぱりあれはストーカーの戯れ言だったということか。
でもどうして、あたしの家族が知ってるなんて嘘を言うの?
腑に落ちない感じはしたけど、それからはなるべくあの男のことを考えないようにした。
眠る時ベッドで目をつむると、あのヘラ顔を思い出しそうになったけど、昔から大切にしている白いテディベアを強く抱きしめることでごまかした。
この話はこれで終わり。
そうなるんだと思ってた。
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