My voice for you ~届け~
数秒だろうか。少ししたら、相手が口を開いた。

「伊藤さ、いつも一人でいるし、誰とも話さないし、話しかけても無視するけどさ…」

だから何よ。

「そういう態度がクラスの雰囲気悪くすんだよな」

はぁ!?

いろいろ言いたいことはあるけど、声が出せないからできない。

「なんで、皆と話さねーんだ?感じわりぃぞ」

あんたに私の何がわかるっていうの?

何も知らないくせにわかったような口ぶりでいわないでよ。

「っ……」

私は相手を睨んで教室を出た。
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