サイコーに愛しいお姫様。
「はあ?そりゃひどいね!光輝のお母さんの仕事先はどこよ?」
「スナックです!天銀通りの繁華街の皐月って店」
なおに事情を説明するとかなりのご立腹。そして……
「ツッチー!あんたその店に行ってお母さんに一言言ってきな!光輝は私が家に送り届けるから!」
「ええ?!なんで俺が!!」
「小学生をこんな遅い時間に一人で帰らせることなんてできないじゃん!一言、ガツンとその母親に言ってやらなきゃ!!私が店に行こうか?」
いや、それは勘弁……。
俺たちの話のやりとりを聞いていた光輝は心配そうに口を開く。
「……俺のことなら気にしないで下さい。お母さんも頑張って働いてくれてるし。大好きなサッカーまでやらせてくれて」
こんな小さなガキが母親をかばうなんて……余計に胸が傷んだ。確かに楢崎さんは頑張ってるよ。サッカーのサポートも母親の中でも中心になってしてくれて……
でも……
「光輝、お母さんは確かに頑張ってるよ。でもなやっぱりこんな時間帯に一人で外で晩ご飯を食べさせているのは間違いなんだよ。それだけ教えに行くだけだから」