サイコーに愛しいお姫様。
だけどそれが瀬名さんの計画だった。
かなり怖い計画だったけど。
盗聴器を逆手にとってその男をおびき出して現行犯で捕まえる方法。
カラオケボックスで念入りに計画を何度も確認しあってその日は解散した。
アパートまで送ってもらってなおの手を強く握り締めて階段を昇る。
「ツッチーごめん。私、みんなに迷惑かけてるね」
いつになく傷心な姫。
一番不安で怖いのはなおのくせに他人への迷惑とか考えなくていいのに。
「大丈夫だよ。絶対うまくいくよ。俺がちゃんと守るから」
ポケットから鍵を取り出して扉を開けたら一枚の封筒が挟まれていたのから玄関先にふわりと落ちる。
「何だこれ?」