サイコーに愛しいお姫様。
その間、瀬名さんと慶一郎も付き合ってくれて全ての事情聴取が終わったのはもう夜中だった。
近くのファミレスで食事を取ることにした俺たち。
解決したのになおはなぜか浮かない顔……
「なお?どうした?」
「今回は瀬名さん、慶一郎、ツッチーも。迷惑かけてすみませんでした!」
そう言って頭を深々と下げる姫。
「なんでなおが謝るんだよ!なおは被害者なんだからっ!」
「そうだよ!僕、ちっとも迷惑だなんて思ってないよ?なおが無事で安心した」
俺と慶一郎が必死でなおを慰めてもなおの表情は暗い。そしてゆっくりと瀬名さんは口を開いた。
「なおはさ今回、自分の接客のせいで野口さんを勘違いさせてしまったって思ってる?」
「……はい」
「そんなこと悩む必要ない。野口さんみたいな人が特殊なだけ。なおは変わらないで今まで通りに接客して」
ああ……そうか。
さすが瀬名さん。
悔しいけどやっぱり大人。なおの仕事に対してのやり方に迷いが出てきていることに……気付いてあげてくれていた。