サイコーに愛しいお姫様。
第8話:傷だらけの眠り姫
今日はフワフワ雲に乗っている夢を見た。
隣にはもちろん愛しの姫。このまま風に流されてどこまでも一緒に旅をしたいな……
「おーきーろっ!!」
きっ……きたなっ!!俺の幸せな夢を起こす姫の足が俺の体にのっかる前にゴロンと寝返りをうつ俺。
「……起きるから普通に起こせよ」
「いつもギリギリに起きてくるからじゃん!忙しいんだから一度で起きてよっ!」
目がまだ半分も開いていない俺はなおに言ってやった。
「……ギリギリでいつも生きていたいから」
…………………………。
「KA〇-TUNの歌詞ぱくるなっ!!そしてあんたには似合わないっ!!」
その言葉とともに思いっきり布団をはがれて蹴られる俺。
「うっ……リアルを手に入れるんだ」
「まだ言うかっ!!」
「わわわっ!!もう起きるっ!!起きるからー!!」
ちくしょう。毎朝毎朝。姫にどつかれないと起きれない俺。
たまには逆に俺が起こしてやりたい。寝込みを襲ってやりたいのに姫のほうがいつも早起きだ。