サイコーに愛しいお姫様。
ごそごそ起きて顔を洗って食卓の椅子に座る俺。今日も朝からきっちり朝食を作ってくれている姫。
「夏になったら休み取って二人で旅行行かない?」
「どうしたの?急に」
「なおとたくさん思い出つくりたいから。いつも家事頑張ってくれてるし!」
そう言うと嬉しそうに笑う姫。
「結婚したら家事なんて当たり前だから気にしなくていいのに。でも毎日ツッチーは感謝してくれるから嬉しいよ」
うん。だって本当に感謝してるんだ。女が家事をやるのが当たり前だなんて俺は思ってない。
でもなおは決して俺に家事をさせようとしない。
めんどくさがるどころか喜んでやってくれているから俺はめちゃくちゃ嬉しいし本当に感謝の気持ちでいっぱいなんだ。
「どこに行きたいか決めてて!休みももらえるように瀬名さんに相談してて」
「うん!分かった♪」
姫の嬉しそうな笑顔。いつもと変わりのない平和な朝だった。
幸せな……朝。
姫と旅行に行く約束を交わした朝だった。