サイコーに愛しいお姫様。
まるで他人事のような気持ちで受話器をとる俺。
「はい」
『こちら大宮救急病院です。土屋なおさんのご主人ですか?』
「そうです」
『奥様が車と接触事故を起こしまして現在、集中治療室でオペに入ってます。至急、家族の方に連絡を入れてお越しください!』
一一集中治療室?!
「オペって……妻の容体はどうなんですか?!」
『詳しくはこちらにいらしてから医者から説明がありますのでできるだけ早くお越しください!』
嘘だろ……?
俺は訳の分からないままなおの実家に連絡を入れて……小倉さんが呼んでくれたタクシーに乗って病院へと向かった。
この時は全くなおの容体が分からなくて……
体中を包帯にまかれて病室のベットの上で「心配かけてごめーん!」なんて申し訳なさそうに謝るなおを想像をするのに必死で
いいほうに考えないとどうにかなりそうだった。