サイコーに愛しいお姫様。


それから俺の記憶は曖昧で……



誰に何を言われても反応できなかった。



ただ……病院のロビーの椅子に座って一点を見つめて……なおのことを想っていた。



「土屋!おい!!しっかりしろって!!」


「あ……」



気が付いたら相馬とあみちゃんが病院にかけつけてきてくれていて……



「なおは?会えないの!?」



涙目のあみちゃんに聞かれて首を横にふるのが精一杯だった。



「……今日は俺んち泊まって。一人じゃきついだろ?なおちゃんが意識を回復してからのこと考えよう?」



失意のドン底の俺に前向きな考え方をさせようと精一杯の優しさをみせる相馬の言葉に……




一一涙が溢れた……





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