サイコーに愛しいお姫様。



なおは怯むことなく言い返す。なおの言葉に楢崎さんは黙ってしまった。



「光輝はあんたのこと大好きなんだよ。お金に不自由させないために必死で働いている姿には私も尊敬する。でもだからこそ光輝は甘えたくても甘えられないんだよ」



なおの言葉は胸に響く。光輝は同世代の子より確実に大人びた子だ。でもそれは俺となおから見たら切なく感じる。



「楢崎さん……失礼なこと言ってすみませんでした。でも光輝を思ってのことなんで許して下さい」



楢崎さんはただ暗い顔をして黙って会釈をした。



そして俺は会計をすませてなおと店をあとにした。



しかしやっぱりなおはすげーや。対等に言い返す度胸があって間違ったことは何一つ言ってないんだから。



「なお……大好き」



手をつなごうとしたら払いのけられてしまった。



……?



「なお?何か怒ってる?」


「は?別に!!」



いやいやいや!!確実に不機嫌な姫じゃねーか?!俺なんかしたか?!



「お前らしくねーよ!思ったことは言えよ?」



なおは俺を呆れた顔で見てため息をつきながら口を開く。




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