サイコーに愛しいお姫様。
病院からアパートに帰る途中で花屋が目に入る。
ああ……俺まだなおに花束プレゼントしてないや。
何を恥ずかしがってたんだろう?人生なんて一期一会。過ぎた時間は戻らない。
“今”を大切にしなきゃ後悔する。
「すみません。この薔薇20本ください」
歳の数だけプレゼントなんてベタすぎるかな?
花束にしてもらった薔薇を手に持ってなおのいないアパートに帰る。
花瓶の置いてある場所が分からなくて大きなグラスに水を入れて3つに分けて薔薇を生けた。
「ぷ……俺、超センスねー!!」
なんとも不恰好な花の生け方。センスのいい姫が見たら嘆くな。いや、毒はかれるな。
その日から一つずつアパートにはなおへのプレゼントが増えていった。
買ってやりたくても買えなかったピアスとかネックレスとか……
喜んでくれるかな?なおの喜ぶ顔……早く見たいよ。