サイコーに愛しいお姫様。
「あの女があんたに色目を使ってるって言ってた保護者?!」
「ああ……うん」
「裏で二人きりで何してたの?」
な……なおちゃんの顔が完璧に怒ってます。これは大ピンチ?
「何もしてねーよ!酒をこぼされて裏口でタオルで服をふいてもらってたら……」
「……もらってたら何よ?」
ん?その時、俺は気付いた。このなおの怒り方ってさ……いわゆる……
「……お前、もしかしてやきもち妬いてる?」
「は?そんなわけないじゃん!」
顔を真っ赤にして慌てて早歩きしていくなお。
いやいや、これはまさしくやきもちだろ?!
「大丈夫だよ。確かに誘われたけど思いっきり突き放したから!俺には大事な嫁がいるからって!」
「あっそ!別に気にしてないし!!」
嘘つけ!めちゃくちゃ気にしてたくせにっ!!
――ごめん。なおは今、本気でキレてると思うけど俺はかなり嬉しいんだ。
だってなおが初めてやきもち妬いてくれたんだもん。
無理やり手をつないで家まで帰った。相変わらずなおは不機嫌なままだったけど。帰ったらご機嫌な姫に戻してやる。