サイコーに愛しいお姫様。
リビングの扉を開けた先には至るところに飾られたたくさんの薔薇……
「これどうしたの?」
「すっかり花屋のお姉さんと仲良くなっちゃってさー。毎日買ってたら増えちゃった」
一一そう。
アパートから職場に、それから病院に行ってまたアパートに帰るという毎日の繰り返しの中で……
俺は毎日、花屋で薔薇を買っていた。
「最初に買った薔薇は花屋のお姉さんに聞いてドライフラワーにしたんだ」
リビングの一角に吊してみた。花瓶もきちんとしたものを購入してきちんと生けた。
テーブルにキッチンに棚の上に……薔薇にあふれた部屋になっていた。