サイコーに愛しいお姫様。



さて。それからの楢崎さんはというと。



夜の仕事は辞めてわりと給料のいい製薬会社の事務に職をかえた。



負けず嫌いの楢崎さんは必死で仕事を覚えてうまくやっているらしい。



そして夜の時間はきちんと光輝との会話を大切にして家事もするようになったとか。



「コーチ!お母さんに作ってもらったんです!!」



そう言って嬉しそうにスポーツバックを見せてくる光輝。



「よかったな!」


「はい!コーチの奥さんは今度の練習試合見に来るんですか?」


「ああ……うん。光輝に会いたいって言ってたし。てかさ……お前のお母さんは来ないよな?」


「来ますよ?なんかコーチの奥さんに言いたいことあるから練習試合を見に来るか聞いてこいって言われたんで」



ま……まじ?!
また姫VSヤンママ!?



おっかね一一!!
ドキドキしながら俺は練習試合の日を迎えた。




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