サイコーに愛しいお姫様。


左腕でなおの頭を引き寄せて唇を重ねる。



「なお……いい香り」



マジで大好き。結婚してもどんなにキスを重ねてもなんでこんなに不安なんだろうな?



これが人を愛するってこと?



愛しすぎて……



切ないとか……こんな気持ちにさせるのはこの世にお前しかいねーよ。



「あ、振り袖着るの?」


「もちろん!髪はうちの店で慶一郎にやってもらうから朝は早く出るから!」



慶一郎とはなおと同じ専門学校に通っていた男。同じ職場に勤めている美容師。ちなみに女より男に興味があるらしい。



そういえばなおの振り袖姿なんて見たことないよな。結婚式もドレスしか着なかったし。



「絶対なおかわいいって!!やべー想像しただけでやべー!!夜は俺が脱がすからっ……」



言い終わる前に思いっきりソファーから突き落とされたのは言うまでもない。



だって男なら……ね?



乱れた振り袖姿のなお……。ぷっ……本当に俺、変態みたいなので妄想劇場終了!!



一一いや。
相馬なら分かってくれるかも?!今度会ったら語り合おう。
(※分かり合う相手がほしいツッチーなのでした。)




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