サイコーに愛しいお姫様。
第3話:姫はSorM?
「今日さ仕事帰りに後ろから変なオヤジから声かけられたの!」
「は?ナンパ?」
夜の食卓。クリームシチューをスプーンですくって食べ始めた時に姫の口から衝撃的な言葉。
「私も最初はそうかと思ってウザイからシカトしようと思ったらいきなり「僕のこと思いっきり蹴って下さい!!」だって!」
「ぷっ!?」
あまりに予想してなかった話にシチューを吹き出す俺。
「もうっ!汚いなぁっ!!」
そう言って箱ティッシュを差し出してくるなお。
「だだって!何だよそれ?!ドMな変質者じゃねーかよ!」
「うん。しつこいナンパなら蹴ってもいいけどこういう奴は逆に喜ぶと思って走って逃げた」
ナイス判断。ていうか世の中には変な趣味持ってる奴がいるんだなー。
「よっぽど私がSに見えたのかね?見た目で判断するなって感じ!」
なおがS?確かに性格的には……でも……
「ベットの上ではMなのにね?」
「黙って食べろ」
「はーい……」
思いっきり睨まれてどつかれる前に口を慎む俺。やっぱり姫はSかも。
(※自分がへたれだと気付いていないツッチーなのでした。)