サイコーに愛しいお姫様。
「はい、じゃあ休憩! 水分補給はきっちりしろよ」
散々走りまくって息があがっている子供達。小4〜小6まで。母親達が交代で来てサポートしてくれている。
「コーチもどうぞ」
「ありがとうございます」
手渡されたスポーツドリンク。俺は体を動かしていないから飲まなくてもいいんだけど……
ていうか監督よりコーチの俺に先にドリンクを渡してくる保護者。
さっき俺が注意していた光輝の母親の楢崎さん。シングルマザーらしくてやたら俺に色目を使ってくる。
さすがの俺でも気を持たれているのは気付いているわけで……
「監督、俺、今日は嫁とデートなんで先にあがります」
「おう! 新婚なのに悪いな。またあさっても頼むな」
わざとなおとのラブラブぶりを強調しておく俺。でも……
「ほら、コーチが帰られるからみんな挨拶しなさい!」
何故か光輝の母親が仕切って子供達に挨拶をさせる。
「ありがとうございました!!」
「お疲れ様」
ニコッと微笑まれて軽く会釈して帰る俺……
やべー。狙われてる?年下好きなのかな。