サイコーに愛しいお姫様。



あまり専門用語を使わないようにローンや保険、オプションの説明を丁寧にする俺。



「わぁ……なんかすごく分かりやすかったです!初めて車を購入するから全然分からなくて一人で店に来るの不安だったんですけどよかった!」



ニコッと笑う女の子。満足してもらえてよかった!帰る前に名刺を手渡す。



「土屋と申します。また分からないことがあったらいつでもいらして下さい。試乗もできますから」


「はい。ありがとうございました」



一人の接客に一時間以上は費やした。でもこんな小さなことが売上に繋がるから頑張らないと。



余裕かましていた俺だったけどこの客、真田美和さん。


彼女から好意を寄せられていたことに全くもって気付いていなかった俺。



後から考えたら今回の姫との修羅場の始まりだった。




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