サイコーに愛しいお姫様。



「スーツ姿がすごく格好よくて優しそうな大人の人で……ってまさかあんただと思うわけないじゃん!」


「何だと!こらっ!!」



俺だってもてたんだぞ!!バカにしやがって〜!!



「私、後悔しないように手紙でもいいから気持ちは伝えなよって背中押しちゃってさ」



かなりへこんでいるなお。



「でも、仕方ねーよ。俺は結婚してるし。この子になおが奥さんだってばれなきゃいいだろ?」


「……うーん。まさかツッチーだったなんて考えもしなかった。騙されてるよ。花梨ちゃん」


「お……お前、確実に喧嘩売ってるだろ?!」



さっきからサラリと毒はきやがって!



「とにかく明日の朝、この子には断るから」


「……うん」



心配だな。なおの性格上。全てを知っていてその子がまた店にやってきた時に失恋話聞くの辛いだろうな……



だけどこれは仕方ないことだもんな。ていうか断るのも結構、胸が痛いんだけどね。事情を知ったらなおさら苦しくなってきた。




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