サイコーに愛しいお姫様。



「あんまり気にするなよ」


「うん。でもさあんまり傷つけるような言い方しないでね。少しでもきれいに見られたくて美容院にきたって言ってたくらい本気だったんだから」



うわ……これはさらにズキズキ。なおはもっと複雑だろうけど……。とりあえず俺は手紙の封を開けた。


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はじめまして。突然のお手紙でごめんさない。私、安西花梨と言います。毎朝すれ違っているときのあなたにいつも目がいってる自分に気付いて……いつの間にか好きになっていました。名前も性格もお互い知らないのに……こんな恋って変かなって思ったけど。後悔したくなくて思い切って手紙ですが気持ちを書いてみました。返事は明日の朝、緊張しながら待ってます。最初はメル友からで構わないので……私のこともっと知ってほしいし、あなたのことももっと知りたいです。長々とごめんなさい。では。また明日。
**From→花梨** 


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「かわいい手紙。純粋な女の子なんだろうな」



一一これは。
姫にも言われたけど傷つけないような言葉を選んで返事しないと。



あっちも緊張してるんだろうけど俺も有り得ないくらい緊張しながら翌朝、職場へと出勤していった。




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