サイコーに愛しいお姫様。


ここの通りってなおと約束していた行きつけのレストランの通りで……



なんとなく窓を見た瞬間だった。



「あっ!!」



思わず声を出して驚いてしまった。偶然にもなおが信号待ちで両腕を組んで立っていたから。



しかもめちゃくちゃ俺と目が合って……



俺が手を合わせてごめんってサインを送ろうとしたら思いっきりジロッと睨まれてレストランとは違う方向に歩いて行ってしまった。



あ……あれ?
なんか怒ってる?



この状況、どう見ても仕事中だと分かるだろ?!



「土屋さん?どうかされました?」


「いえ。じゃ、引き返しましょう」


「やっぱり座席が前だとアクセル踏みやすいです!最初から前にひいておけばよかったぁ」


「すみません。僕も気付いてあげられなくて」



……て。
まままさか!!俺が真田さんの座席レバーをひいてあげた瞬間を見られていた?!


なおのいた信号待ちしていた場所からだったら確実に俺が真田さんにキスをしているように見える角度!!



勘違いされた?!



だからキレて帰った!?



うわ一一一!!!
これは速攻帰って誤解を解かないとっ!!




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