サイコーに愛しいお姫様。



「遅くに来て丁寧に試乗まで付き合って下さってありがとうございました!」


「いえ。またいつでもいらして下さい」



なーんて営業トークしているけど内心はドキドキバクバクで!!



一秒でも早く帰りたくて仕方なかった。



だって嫉妬しているなおはかわいいけど浮気は未遂でもあいつは別れを選ぶ奴なんだから。



もしなおが俺が真田さんにキスをしていたと勘違いしていたら確実に……



うわっ!こえー!考えたくないっ!とりあえず帰ろう!一秒でも早く帰ろうっ!!



「土屋さんこれ私の名刺です」


「え?」


「じゃ!また来ます!失礼します」



真田さんに手渡された。なんで名刺なんか。ていうかただのメモに名前と番号とメアドが書かれていた。



一一これで決定。
俺、真田さんに気、持たれてる。



「土屋くんよかったね!確実にあの客、土屋くんのこと気に入ってるよ!売れるよ!」



小倉さんの言葉は全然嬉しくなかった。だって……



「すみません!ちょっと用があるのでお先に失礼します!」



とりあえず今はなお姫に誤解をとかねーとっ!!




< 77 / 200 >

この作品をシェア

pagetop