サイコーに愛しいお姫様。
―一カチャ
「え?」
鍵を開けた音がしたと思ったら思いっきり扉を開けられる。
「うわっ!」
扉に背もたれていた俺は前屈みに倒れて慌てて受け身をとる。
そして恐る恐る玄関先を見上げると
「お風呂わいてるから入れば?」
呆れ顔の姫。ぶっきらぼうな口調だけど開けてくれた。
俺の気持ち……伝わった?
スタスタとリビングに向かう姫を気付いたら追い掛けて抱き締めていた。
「やだっ!触るなっ!私はまだ怒ってるんだからっ!!」
「うん……ちゃんと後で説明するから抵抗しないで」
そのまま壁になおの体を押しつけて唇を重ねる。
冷えきった俺の唇とは対照的にキスでなおの体温を感じて思わず深いキスを繰り返す。
「もうっ……体冷えきってるからお風呂入りなよ!風邪ひくよ?」
「誰のせいだよ?」
「は?元はといえばあんたが浮気みたいなことしてるのが悪いんでしょ!」
ああ……もう。なんか一気にしないといけないことがたくさんで。
「一緒にお風呂入ろう?」
「は?!」