サイコーに愛しいお姫様。
一一その日の夕方。
なおの勤務時間のほうが終わるのが遅いから近くのマックで時間でもつぶそうとしていた俺。
だけどそこには見覚えのある小学生の姿。
「あれ?光輝?!」
「コーチ!こんにちは!」
いやいや、もう7時すぎだぞ?もうこんばんはだろ?って、そんな問題ではなくてっ!!
「お前、なんでこんな時間に……お母さん心配するだろ?」
一人用の席で食べ掛けのポテトとハンバーガーが置いて寂しい表情をする光輝。
「お母さん……夜、仕事に行くからお金だけ渡してマックでも行けって言って出かけていくんで」
「はあ?!」
何だよそれぇ?!いくら家庭の事情とはいえまだ小学生の食べ盛りの男の子にファーストフードの晩ご飯与えて仕事に行くなんて……
その時、俺の携帯が鳴る。愛しの姫から。でも俺は光輝をほっとくこともできなくて……結局、一緒に光輝もレストランに連れていってあげた。