私の隣は俺様王子
大嫌い
「なんであんたなんかとこんな事しやきゃならないのよ!」
人撮り終わった書類をバンっと机の上に置く。
現在放課後図書室。
あの後は色々大変だった。
たくさんの仕事を任されるわ、沙織ちゃんには見捨てられるわ、女子の目は怖いわ…
「別に減るもんじゃないしいいだろ?あ、まさか、彼氏いたとか?」
「い、いないわよ!」
「じゃー奏の事好きだろ?」
「へっ?!」
びっくりして本棚にぶつかってしまった。
――グラグラっ
「い、いきなり変なこと言わないでよ!」
「おまっ…!」
やわらかなシトラスの匂いに包まれ、気づけば早川くんの腕の中にいた。
――バサバサっ!
と同時に聞こえるものすごい音。
「いってぇ…」
一瞬緩んだ腕をどかして、開放される。
わ、私…抱きしめられて…た…?
一気に顔が赤くなる。