私の隣は俺様王子
【薫~side~】
「薫…橘花さん独り占めしすぎじゃない?さすがの俺も妬いちゃうよ?」
ニコッと笑いかけてくる奏。
「奏、お前…」
チラッと横を見たが、あの女はケータイに必死になってて、全く俺らには眼中に無い様子。
「なーんてね、じゃあね、また明日」
奏は、ひらひらと手を振って出ていった。
あんな事奏に言われたのなんて初めてだ。
奏は滅多にそんなこと言ってこないはずなのに…
まさか、奏はあいつ、橘花が好きなのか?
「なんかイラつく」
なんだこの気持ち。
また横目であいつを見る。