闇猫



ーカチャ



銃を構えると、そんな音が響きわたった



静かだから、余計に大きく聞こえる



隼人の頭の位置に銃を合わせていく



……バイバイ、隼人



心でそう思い、引き金を引こうとした



ところが、そこである誤算が生じた



「………ん……」



隼人が目を覚ましたのだ



そして、隼人の目があたしをとらえる



そのままじっと見ていて、あたしは動けなかった



引き金を引けば、終わるのに……



隼人がゆっくり口を開く



「……ハルヒ、何をしている?」






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