闇猫



後ろから、夏希の声が聞こえてきた



ふと見れば、夏希だけでなく真吾も陸も立っていた



……あの睡眠薬、最低でも1時間は寝るように作ったつもりだったんだけど



やっぱりあなた達は、普通じゃないのかもね



「……ハルヒちゃん、闇猫って本当?」



「そうよ。……って言っても多分、わかんないか。じゃあ、見せてあげる」



言い終わるのと同時に、ウィッグを取った



そうすれば、必然的に銀髪が現れる



あたしは、ウィッグを床に落としながら夏希の方を見る



「どう?闇猫は銀髪だって噂、聞いたことない?まだ信じられないんだったら、これも見せてあげる。



……この世で闇猫だけが着けているという、ネックレスを」






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