闇猫



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「ユミちゃん、お家に帰るわよ」



「はーいっ!」



「ダイチ、ご飯だからお片付けして!帰るよ!」



「えーっ。僕、まだ帰りたくない!」



「ご飯食べたくないの?」



「ううん。じゃあ、帰るー!」



気が付くと、辺りは暗くなろうとしていた



公園で遊んでいた子供達も、親に手を引かれ帰り始めている



「レイ、まだ帰りたくない!だって、お姉さんも公園にいるもん!」



ふっと目をやると、小さな女の子があたしを指差していた



「レイは明日も幼稚園があるでしょう?帰らなきゃダメよ」



「イヤだイヤだ!!」



「……もぅ」



お母さんは困った顔をしている






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