闇猫



「レイちゃんのお家は、どっちの道?」



「あっちだよ」



そう言って指差したのは、倉庫の前の道



……反対だったらなぁ



早く別れるためには、あたしが倉庫の前の道とは反対に曲がる必要がある



……仕方ないか



「お姉さんはレイちゃんと反対の道なの。だから、門まで一緒に行こっか」



「うん!」



女の子は嬉しそうに手を出してきたから繋いであげた



公園の門に着いて、手を離すと女の子は



「バイバイ!お姉さん!」



そう笑いながら言って、手を振った



「バイバイ」



あたしも手を振り返し、お母さんに頭を下げてから歩き出した



少し歩いて、1つ目を角を曲がる



そこから、2人が帰ったか確認する



……よし、いない






< 201 / 242 >

この作品をシェア

pagetop