闇猫
「レイちゃんのお家は、どっちの道?」
「あっちだよ」
そう言って指差したのは、倉庫の前の道
……反対だったらなぁ
早く別れるためには、あたしが倉庫の前の道とは反対に曲がる必要がある
……仕方ないか
「お姉さんはレイちゃんと反対の道なの。だから、門まで一緒に行こっか」
「うん!」
女の子は嬉しそうに手を出してきたから繋いであげた
公園の門に着いて、手を離すと女の子は
「バイバイ!お姉さん!」
そう笑いながら言って、手を振った
「バイバイ」
あたしも手を振り返し、お母さんに頭を下げてから歩き出した
少し歩いて、1つ目を角を曲がる
そこから、2人が帰ったか確認する
……よし、いない