闇猫



僕はドアが開けられた瞬間に飛び出し、ハルヒちゃんの傍に向かった



そして、躊躇いもなくハルヒちゃんの腕を掴む



びっくりして、腕を振りほどこうとしたハルヒちゃんだけど、僕だって離しはしない



「ハルヒちゃん……っ」



思わず、彼女の名を呼んだ



「……夏希、もう大丈夫だ」



すぐ近くで隼人の声が聞こえ、そっちに顔を向ける



やがて、ハルヒちゃんの腕が僕の手からいなくなった



えっ……?



驚いて前を見ると、隼人がハルヒちゃんを抱き締めていた



ハルヒちゃんは抵抗していなかった



そのまま隼人に促され、ハルヒちゃんはソファーに座る






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