闇猫



その時には部屋の電気はついていて、ハルヒちゃんの顔が光に照らされハッキリ見えた



「……ハルヒ」



隼人が彼女の名前を呼ぶと



「…みんなっ……ご、めんなさい……」



彼女の口から、謝罪が出た



それをきっかけとするように、ハルヒちゃんの目からは涙が溢れていた



その涙はハルヒちゃんの黒い服を濡らしていく



「……ハルヒ。落ち着け」



隼人がそう言いながら背中を叩くと、しばらくしてハルヒちゃんは落ち着きを取り戻した



「……ハルヒ、今までのこと、全部話せよ。俺達は何を聞いたって、お前から離れていかないから」



ハルヒちゃんは隼人の言葉に押されるようにして、話し出した



今までのこと、全部






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