闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる


「お前が付いて来る時から。」


『だったら早く声をかければ良かったのに。』


「てか。お前あいつの体から出てこれるのか。」


憐は怪訝そうに伺った。


『わっちだけ。他は出て来れないよ。』


「そうか。なら丁度いい。今道を覚えてもらって明日、翠玉を俺達の所まで案内してやってくれ。」


『わかった。』


そう言って憐はまた歩き始めた。


『ねぇ。あんたの肩に乗せてくんない?』


「後少しだ。じぶんで歩け。」


けち〜!

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