闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
そして、今は夜の9時。学校に残っていた先生たちも全員帰ってしまっただろう。
私も帰る準備をしようと七彩を呼ぼうとしたら七彩は、ソファーの上で猫のまま寝ていた。
(ふぅ。仕方ない、抱えて帰ろ。)
そっと抱き上げて学校を後にした。
「ねぇ。家ってペットOKだっけ。」
『OKじゃない?何でそんな事言うわけ?今までのあなただったらそんな事を言わなかったのに。』
そうだよね。
そっか、私は今まで何かを大切にした時なんて暁以来なかったね。
なんで今更って思うけど。
「可愛いんだもん。」