闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
あ、そう。
『その口ぶりだと七彩は最初っから分かってた見たいね。』
『当たり前。だってわっちは…』
『七彩。そんなに自分を卑下しないものよ。そろそろ来る頃じゃない?』
確かに廊下の奥から二人の男の声が聞こえた。
『仕方ない。後は兄貴の翔に任せよ。』
『『ラジャ。』』
何も起きないと良いけど。
『一応わっちは外に出てる。』
『わかったわ。』
『ラジャ。』
ここまで来ていた黒猫のチチ(翠玉の飼い猫)にもっかい戻った。