闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
返事が無く襖を開けるとソファーに翠玉は居なくて机には俺が出した紅茶が中身が無くなった状態で置いてあった。
中に入ってみると陰で隠れていた黒くて小さな塊が目に入った。
じっと見てるとその塊は黒くて細長いものをペタンペタンと振っていた。
「黒猫?」
翔が言った。
ソファーに座っていたのは翠玉ではなく恐らくあいつの飼い猫である黒猫だった。
だが、その黒猫の気配がある奴のものだった。
「お前、七彩か?」
『そうだよぉ。やぁ。翔、久しぶりだね。あれからもう四年か。あの頃よりも男前になってるじゃないか(๑¯ω¯๑)』