闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる

憐は私たちの会話をじっと見ていた。


お兄ちゃんは紅茶を飲んでから一息ついて話始めた。


「四年前、あの公園で別れたあと俺はあいつらに追われながらだがこいつ憐の探偵団に入ったんだ。」


「え、四年前って憐はまだ15でしょ。それでもう 探偵団を立ち上げていたの?」


私が質問をなげかけると憐が足を組んで答え始めた。


「まず、この探偵団は俺で二代目なんだ。

初代は俺の親の友人の人が立ち上げたんだ。両親はどっちも科学者で生物学の研究をしていたんだ。

だが、俺が6歳の頃に職場からの帰りに何者かに攫われてそれっきり音信不通だ。

そこで両親の友人だった人を頼ったんだ。名前は樋口 悠一 ヒグチ ユウイチ 。その人はちゃんとした人間だからな。

その人に事情を話して居候しながら仕事の手伝いもして14の時に団長を継いだんだ。

だから俺がこの探偵団に入ったのは両親を探す為なんだ。」

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