闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる

「だから俺はそれからメンバーを集めて今の組織を作ったんだ。元々先代までは樋口さん一人で仕事を受けていたんだ。

まぁ。集めているうちに探偵の仕事の他に違う仕事も受けるようになったがな。

だから俺らは戦闘部隊があるんだ。」


「変わっているのね。」


私が言うと憐がふわりと笑った後またお兄ちゃんに話しのバトンを返した。


「それで俺は情報収集などをする部隊に配属させてもらってお前の場所を探していたんだ。

そして、お前があれから総理大臣の総一郎に引き取られたことがわかったんだ。」


そういうと、お兄ちゃんは眉間にシワを寄せて黙り込んだ。


「お兄ちゃん?」


「翠玉。翔。会議室へ行くぞ。」


「なんでよ。」




「これから話すことは外へ知られてはならない事だからな。」


「「ああ。(ええ。)」」


私は飼い猫のチチを抱いて憐の後をついて行った。



< 191 / 466 >

この作品をシェア

pagetop