闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
「恋華さんたちの苗字は分かるか?」
「そう言えば分からない。ずっと名前で呼んでたし胸のプレートにも名前しか書かれていなかった。」
「そうだったな。俺はあそこから逃げ出す前あの人達の苗字を聞いたことがある。そして、その家族についても。
苗字は九条お前と同い年の息子が居るっていていた。」
「え?ちょっと待って。それって…」
「ああ。恋華さんたちは憐、団長の両親なんだ。」
まじで。
「その事憐には言ったの?」
「いや。言っていない。」
「なんで言わないのさ。」