闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる

それからすぐの事だった。


“今世間を騒がせていた義賊が捕まったぞ!”


“その盗人は新撰組にも入って間諜(今でいうスパイ)もしていたらしいぜ。”


“これは死刑の決定かな。 ”



わっちの愛したその人は自分から自首をして、新撰組の名を傷つけないよう嘘をついて全ての汚名を背負ったままこの世を去っていった。


(あの時の最後はこの最期だったのね。それに貴方は間諜なんてしていないはずだわ。

あなたは仲間たちを愛していたはずよ。

だって、仲間たちの話をしていた。あなたの顔はとても清々しく目が輝いていたもの。)


それからわっちは矢那に全てを話した。


矢那は驚いていたが受け入れてくれて最期にわっちにこう言った。

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