闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる
俺はコンピュータールームを後にした。
(総理の手下か。ここを突き止められたか。さすがはと言うところかな。さっさと翠玉の所へ戻らないとな。)
俺は桔梗の部屋がある方へ足を向けた。
それから歩いて行くとある召使いとすれ違った。
それと同時にふわりと甘い匂いがした。
それはまるで男を翻弄するかのような香りだった。
それと同じくほのかに血の匂いも混ざっていた。
桔梗の部屋にたどり着くと襖をノックした。
「桔梗。俺だ、あの事で報告の為に会議室へ来て欲しいんだが。」
シーーーン
「桔梗?いないのか?」
シーーーーーン