闇に棲む猫はヴァンパイアに捕まる


と、俺がぶつかりそうになった召使いに呼び止められた。


「ああ。桔梗が何者かに襲われた。だからこれから医療班へ向かう。」


「それでは私が伝えて参ります。」


「ああ。なら頼んだ。俺は客を待たせているからな。」


足に力を入れると、


「憐様。」


呼び止められた。


「なんだ?」


「お顔の色が優れない様子なのですが最後にいつ血液をお飲みになられましたか?」
< 227 / 466 >

この作品をシェア

pagetop